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日銀、政策金利1.25%への引き上げへ 家計と住宅ローンへの影響は

Posted in : 日本経済 on by : keizaiwatch

日本銀行が、9月17〜18日に開いた金融政策決定会合で、政策金利を現在の1.0%から1.25%に引き上げる方向で最終調整に入っています。

日銀の金融政策決定会合が17日から2日間の日程で始まり、政策金利を現行の1%から1.25%へ引き上げることが見込まれていて、これが実現すれば家計や企業の借入コストにどのような変化が生じるのでしょうか。

何が決まろうとしているのか

日銀は17〜18日に開く金融政策決定会合で政策金利を現在の1.0%から1.25%に引き上げる方針で、追加利上げは6月会合以来3カ月ぶりとなり、2024年3月以降の利上げ局面では最短の間隔になる見通しです。

政策委員9人の賛成多数で決定される見通しで、実現すれば1995年4月以来、約31年ぶりの高水準となります。

利上げが見込まれる背景

利上げの狙いは、原油高や円安に起因する物価の上振れリスクの抑制にあり、植田総裁は7月会合後の会見で、人工知能(AI)需要の拡大、中東情勢悪化に伴う原油高、為替変動の3点を物価上振れのリスクとして提示し、基調的な物価上昇率が目標の2%を超えて上振れしていくリスクについて「無視できない大きさの可能性がある」と強調していました。

さらに中東情勢の緊張が再び高まり、原油先物相場は1バレル=100ドル超で推移し、世界的にインフレ圧力が強まっていることも背景にあります。

国際的にも足並みがそろいつつあり、米連邦準備制度理事会(FRB)と欧州中央銀行(ECB)も今月の会合で0.25%の利上げを決めています。

為替をめぐっては、米国のベッセント財務長官が円安を日本のインフレ圧力の一因とみて、日銀に利上げを繰り返し求めてきたという経緯もあります。

ただし米FRBも利上げを決めたことから、日銀が利上げを決めても日米の金利差が埋まるわけではなく、円安が是正されるかどうかは不透明。

1.25%という水準の意味

今回の水準が注目されるのは、単に「31年ぶりの高さ」というだけではなく、日銀が今年3月に示した中立金利の推計は名目で1.1〜2.5%とされており、1.25%はこのレンジの下限を初めて上回る水準です、れまでの利上げは「緩和の度合いを調整する」という位置づけでしたが、今回を境に、金融環境が景気に対して中立か、それとも引き締め的かという新しい論点に移る可能性があります。

この評価を植田総裁が会見でどう説明するかが、次の焦点になります。

家計への影響(住宅ローンの試算例)

政策金利の変更は、銀行の貸出金利にも波及します。変動型の住宅ローンは7割以上の人が選ぶとされ、影響が大きいとみられます。

例えば、借入金が4000万円、借入期間35年の場合、金利が1.5%のときの月々の返済額は約12万2000円で、ここから0.25ポイント上がると約12万7000円となり、月々の支払いが約5000円増えるという試算が示されています。

この数字はあくまで一つの条件に基づく概算であり、実際の変動幅は銀行ごとに異なるので注意が必要。

というのも、政策金利が0.25%上がったからといって住宅ローン金利がそのまま0.25%上がるわけではなく、それぞれの銀行がどの程度上げるかを決めるためで、借入中の人は、自分の契約でいつ金利が見直されるか、返済額の変更時期にどのようなルールがあるかを確認しておくとよいでしょう。

一方で、預金金利にはプラス面もあり、政策金利が上がる局面では、各行が普通預金や定期預金の金利を引き上げる流れが続いてきていて、これまで金利差を意識せずに一つの口座にまとめていた人ほど、口座や商品を見直す余地が大きくなります。

今後の焦点

市場の関心は、今回の利上げそのものよりも、その次の利上げ時期と最終的な利上げの到達点(ターミナルレート)に移りつつあり、日銀理事OBの早川英男氏は、利上げ後も半年に1回程度のペースで進み、2027年前半までにさらに3回の追加利上げがあり得るとの見方を示していますが、これは一民間エコノミストの見立てであり、日銀の公式な方針ではありません。

植田総裁が会見で利上げ加速の可能性についてどこまで踏み込むかによって、円相場や長期金利の反応も変わってきます。